缶   詰


 旅システムさんのエントリ配信

2010/07/13
たかさき法律事務所9条の会の台湾旅行に参加して

投稿: 旅システム (10:59 am)
  2008年に続き、たかさき9条の会の修学旅行のお手伝いをさせていただきました。
観光もグルメも満喫して、なおかつ9条の会らしいところも取り入れるという大変欲張りなコースになりましたが、台湾の波乱に満ちた歴史を充分に体感できた旅行になりました。

佐々木美樹さんと佐々木眞知子さんのおふたりにレポートを書いていただきました。

(青木)
 


 たかさき法律事務所9条の会の仲間とともに台湾3泊4日の旅をしてきました。
 新しくなった新千歳空港の国際線から、約4時間で台北桃園国際空港に到着しました。空港には現地ガイドの呉さんが出迎えてくれていました。
 私は呉さんに「ニーハオ!」と話しましたら、「北京語がお上手ですね」と言われ、歴史的背景に「はっ」としました。台湾の公用語は中国語(北京語)ですが、現地の台湾語があるのですから。「?好」は、中国語で「ニーハオ」、台湾語では「リューホゥー」と発音し、似ているけれど違うのです。言葉は繊細なもの、強要や押し付けはよくないと思います。
   
台北 228和平公園

 <日本が統治していた時代の遺物?金瓜石黄金博物園>

 九ふんへの観光の前に、黄金博物園を見学しました。古くから金の採れる山でしたが、日本統治時代には、この地で日本人が企業化経営をし、豊富な金・銀や銅を採鉱し、街も発展してきたということです。社宅は日本の旧炭鉱にあるような見慣れた長屋のようで、昔のまま再現されてありました。また、日本の皇太子が視察に来る予定があったために、1922年、迎賓館を日本の木造建築で作られており、日本庭園も備え、今もなお歴史的価値のある建造物として大切に保存されておりました。結局、その目的のためには使われなかったのですが、日本と遠く離れた金瓜石の山は、日本にいるのかと錯覚するような建物が作られていたことは、力の強さを示しているようで心苦しかったです。

<台北市内観光?歴史が観光名所>

 台北の街の中は、歴史的建造物と近代的高層ビルが入り交じっています。世界一ののっぽビル「台北101」の展望台からは台北市内をぐるりと見渡せました。バスで市内を走っていますと、どこかなつかしいような感じのする街角もありました。

忠烈祠〜

 印象に残った場所として、忠烈祠があります。衛兵交代の儀式をみるために大勢の台湾人、近隣のアジアからの観光客が集まっていました。衛兵は、人形のように微動だにしない、瞬きもしていないのではないかと思われるほどでした。
 ここは、革命や建国のため、また、日中戦争の戦没者を祀られている場所でした。宮殿のような大殿があって門からその建物まで衛兵が行進し、交代の儀式がありましたが、その間、この大殿を取り囲むようにある廊下にあった絵を眺めました。日本と中華民国の間の「抗日戦争」を10数枚の絵画と解説文によって誰にでも解るよう展示されたものでした。占領して支配し、加害した日本人としてここにいて良いのだろうか?と考えさせられました。

先住民が12部族?

 故宮博物館のそばに原住民文化園区があり立ち寄りました。
 私は、先住民が14民族もあったことを全く知りませんでした。公園の中に、先住民それぞれの独自の文化を説明したモニュメントがありました。台湾の先住民としてとても尊重されているように感じられ、日本のアイヌの人が差別されてきたことがあらためて思い起こされました。今度機会があったら、原住民文化博物館も見学したいと思いました。
   
台北 原住民文化園区

 台湾の人は親日的と聞いていましたが、今回の旅を通じて、その理由をおぼろげながら感じることができました。1947年の二・二八事件により、「犬が去って、豚が来た」と評されたことも、より深くその意味を考えることになりました。
 たとえば、中正紀念堂は、かなり遠くからも目立つ大きな建物で、蒋介石の顕彰の為に、政府がつくったもので、中にに蒋介石の像が中国大陸を臨むようにありました。現地ガイドの呉さんは、周りの公園には行くけれど、建物の中には入らないとおっしゃっていました。
 また、二・二八公園の中には、虐殺された方々の写真と名前があり、とても若い方もいましたし、知識人の方もいて、胸が痛みました。
 気候が温暖で心地よい空気の中で、出会った台湾の人々は、心が暖かく、のんびりしているけれど勤勉という印象をもち、食事も毎回とてもおいしくいただきました。台湾という隣の国の存在を、もっと心に引き寄せて、歴史を学び、市民としての交流を深めていきたいと思いました。市民同士交流を深めていく先にこそ、きっと「平和」があるはずです。
たかさき9条の会世話人 佐々木美樹

 



 台北!??「9月に夫と旅行してきたばかりだから、今回はpass!」  と言っていたのに、結局同行したのは、前回行った韓国(九条の会、修学旅行)が要因でしょうか?  韓国もやはり観光では行ったことがあるのに、九条の会で行ったのは衝撃的で勉強となり、かつ楽しい旅であったからです。
 今回、観光地としては、ほとんど同じでしたが、何といっても『228和平公園』が衝撃的でした。虐殺された台湾人の方達の数多くの写真、写真、写真、10代の女の子、教師、裁判官、普通の人達の「どうして?」「何故?」「何の為に?」という声が聞こえてきそうでした。
 日本の殖民地から開放されて、サア、というときに大陸からきた中国人によって…「犬が去って、豚が来た」日本は番犬だったけど、中国はむさぼり食う…台湾の人が親日的、というのもそういうことがあったのか…悲しいなぁ…台湾の複雑な事情も少しは分りました。台湾人、大陸人、その両方の間で生まれた人…いろんな(?)国に旅行して、素直に思うのは、各々の国の、伝統、文化、歴史、それを各々の国が認め、尊重し合えば、支配したり、戦争したり、となくなるのに、という事です。
 今回ひとつ嬉しいことがありました。
 前回夫と行ったときの親切な親日的なガイドさんに再会できた事です。再会を喜び合い、ガイドさんが「今回はどこのツアー会社?」というのでパンフレットを見せますと「たかさき九条の会」と声に出しますので「九条の会」というのは「日本の憲法、第九条で日本は二度と戦争はしません。武器、戦力もちません」それを守って行こうという会です。と説明しました。彼女は『前回も、お母さん(私)は「平和が一番!!」と、叫んでましたね』「え?そんなこと言った?」『そう、中国との戦争の話になった時』あ〜そんな話もしてたんだ…「たかさき法律事務所九条の会」の存在を台湾に一人広められました!いつも平和を願ってる自分も再認識できました。今回も行って良かった。九条の修学旅行でした。

   
台北 龍山寺
佐々木眞知子
| コメント (0) | 閲覧数 (2236)
印刷用ページ
投稿された内容の著作権はコメントの投稿者に帰属します。
Powered by XOOPS Cube 2.0 © 2005-2006 The XOOPS Project