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 旅システムさんのエントリ配信

2010/01/30
たかさき法律事務所九条の会――道央基地バスツアーたより

投稿: 旅システム (9:20 am)
  2009年11月に、たかさき法律事務所九条の会の皆さんの道央基地ツアーの企画をお手伝いさせていただきました。
札幌や北広島・千歳など普段目にしている光景が、重要な軍事拠点になっていることを実際にごらんいただき九条の意義を再認識した1日になったようです。
実は昼食の場所もちょっとお勧めのレストランでした。
(青木)
 

弁護士 高崎 裕子氏

 「九条の会」の昨年最後の企画は、外に出て学ぼうと、札幌近郊の自衛隊基地を巡るバスツアーでした。雪が心配でしたが晴天に恵まれた11月下旬、総勢34名でにぎやかに出発。ガイドは事務所がいつもお世話になり、当企画に協力していただいた旅行会社旅システムの社長で、北海道平和委員会の代表理事でもある内山博氏。安保・自衛隊等の問題では第一人者だけに、豊富な資料に基づき、目の前に展開する基地の実態をわかりやすく解説していただき、参加者からは驚きの声、怒りの声があがりました。
 最初に、一昨年まで、札幌雪祭りの会場にもなった真駒内駐屯地へ。雪祭り会場を中止した理由は、師団から旅団へ「規模縮小」したためと思われがちですが、実は、米軍再編に伴ない、米軍と一体となって世界中のどこにでも行ける軽機動の本来の部隊として機能が強化されたため雪祭りどころではなくなったというものです。西岡演習場では、季節がら木の葉も落ち射撃場が丸見え。ここでは人間の形をした標的を撃ったり、サバイバル訓練をする場所で、地形、面積からすさまじい訓練であることが想像できます。
 恵庭・千歳を含む札幌近郊の北海道大演習場は、面積では道東の矢臼別大演習場に次ぐ道内二番目の規模で、演習場間を移動する戦車は、ゴムのキャタピラにはき替えることなく移動するため、道路がその部分だけコンクリート製で、バスがそこを通ると「カタカタ」と小刻みに振動することで体感できました。又1台8億円の90式戦車も道路の大半が50トンの重量に耐えられず分解して運ぶなど実戦として使用不能の無駄遣いや憲法九条を持ちながら通常兵器では世界第2位の膨大な軍事費が投入されている実態がよく判りました。
 長沼では、地元の食材を使ったレストランでのおいしい昼食に一同大満足。長沼訴訟の事件の地元に立ち、札幌地裁の昭和48年9月7日の判決、「日本で最初に自衛隊が憲法九条に違反すること、保安林の指定解除処分とナイキ基地の設置は、平和的生存権を侵害するおそれがあること」を認めた画期的判決を、感慨深く受けとめました。裁判長であった福島重雄氏の「司法は常に政治の荒波にさらされもまれる。政治の波に埋もれて、後世になってあれは政治が悪かったといっても過ぎ去った歴史は戻らない。政治権力に組みすることは容易だが、楯突くことは極めて困難だ。しかし、司法は国民一人ひとりの人権を守り、国民から愛され、信頼されねばならない」との言葉は、今こそ、その重みと共に私達の羅針盤として一層輝きを増すでしょう。

バスツアーに参加して

弁護士 山内 祟史氏

 真駒内から千歳まで続く大演習場、その演習場にある戦車、千歳空港にある戦闘機……どれも今回その存在を初めて知りました。知らなければ何も感じないであろうアスファルトからコンクリートへの路面の変化も、演習場間の戦車移動のためと知り、改めて、我々の身近に基地があることを実感し同時にその危険性も感じました。
 また、戦車、雪上車、戦闘機の値段も知り、軍事費がいかに無駄に使われているかがよく分かりました。
 今後、より一層、憲法九条の存在を守り、その精神を現実に広げていく活動が重要になっていると感じました。



尾田 貴子氏

 当日は、朝から良く晴れ、一日中陽の光に恵まれた日でした。そして、大変充実した日となりました。滝野すずらん公園に行く時に『なぜここだけガタンガタンいうのかな? カーブだから?』と思っていたところが、何と戦車を通すための道だったということを知り、戦車が日常的に使用されていることを実感しました。コムカラ峠からの展望は、よくぞ連れて来て下さったという思いです。石狩平野は、肥沃な田園地帯だけではなく、基地の集中地帯であることが良く分かりました。私は、沖縄の象のオリの間近に行ったことがあるので、こんな札幌の近くにもあったのか!!と驚きでいっぱいでした。
「佛桑華そこは咲くなそこは基地汝が紅は沖縄の色」?元衆院議員故山原健二郎氏「南の熱き炎」?より

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