缶   詰


 旅システムさんのエントリ配信

2007/10/30
ジャンプレッツ 遠田留美氏――韓国へ行って

投稿: 旅システム (8:00 pm)
  知的障害者通所更生施設 ジャンプレッツさんでは、今回職員の方の研修旅行で韓国に行っていただきました。
 第1回缶詰に登場して下さった施設長の北川さんの熱い思いを受けて、若い職員の方々が韓国で初めて経験する色々な思いを書いていただきました。

 いつも笑顔の遠田さんは生活支援員としてジャンプレッツで活躍する4年目の職員です。
 若いけど係長さんとして重責をになっています。
 毎週金曜の午前中はスワンのフロアでパンを販売しています。
(青木)
 




 この旅は私にとって、自分自身の知らない感情・歴史・国を知る旅でした。
はじめての海外旅行で、まずはパスポートを手にしてひとりひそかに感動していました。
 そんな小さなことからはじまり、旅をする中では「感動」することがとにかく多く、いろんな感情に振り回され、今まで感じたことのない感情の振り幅を経験した旅でした。

 私は日本と韓国の間にある歴史についてほとんど知りませんでした。教科書で覚えたぼやけた知識なんて、まるで役立たず。
 日本人によって焼き討ちにあった堤岩教会、日本軍慰安婦であった女性達が生活するナヌムの家で資料やお話を聞き、とにかく事実を知れば知るほど胸がつぶれる思いで何度も涙が出るのをこらえました。日本が犯した目を覆いたくなるようなひどい歴史がそこにあり、戦争を経験していない世代の私たちであっても「知らない」では済まされないと感じました。「知らない」ということがどれほど恐ろしいことか。 
 ナヌムの家では、当時慰安婦であったハルモニが証言するVTRを見せていただきました。そのなかで、日本による謝罪や賠償がなされていないこと、若い世代には歴史を知る必要があることを話されていました。
 また、ナヌムの家で飾られていたハルモニたちが描いた絵には、悲しみも叶えたかった願いもいろいろなものが描かれていたけれども、なぜか私は韓国の国花であるムクゲがとても多かったことに目を引かれました。悲痛な日々のなか、故郷を想う気持ちがどれほど強かったのかを感じました。
 普通に生活していると、私は日本人なんだと意識することは滅多にありません。例えば、私は風呂敷の古風な感じが好きですし、習字の墨のにおいも大好きです。そういう和の文化には興味を持っていても、自分のアイデンティティとして「日本人である」ということはほとんど意識したことはありませんでした。それが日本の外に出てみれば、文化の違いに当然のこととして「日本は・・・」と意識せざるを得ないことが発見でした。経験しないとわからないものです!
 「許しこそすれ忘れるなかれ」堤岩教会の展示資料に書かれていた言葉が印象に残りました。韓国には自分たちの国や民族の存在を日本に脅かされてきた歴史があるけれども、これからの未来を見ているとても前向きな言葉であると思いました。
 日本大使館前で、日本に対して謝罪を求めた「水曜集会」が毎週欠かさず続けられてきています。しかし、1度だけ行われなかったことがあり、それが阪神大震災のときだったそうです。日本が大変なときだから、そう決断するのは平和を願う人たちだからこそでしょう。
 今回私が見て聞いて学んできたものは「過去」の出来事であり、それを「現在」に生きる私が自分のなかに衝撃や感じたことのない痛みや感情とともに知ることができました。経験として知り得た歴史は、確実に心に残りました。平和を願うのであれば、もっと知ることが必要、そう感じた気持ちを大切にしたいと思いました。


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